仮想通貨の現状
昨年から、何かと話題となり、昨年は価格が20倍にも上がって、1月に半額ぐらいに暴落したビットコインの話題は、仮想通貨に興味のない人でも、知っているニュースでしょう。
仮想通貨のバブルははじけた、もう仮想通貨ではもうからないというようなうわさも飛びますが、はっきり言って、仮想通貨が日本で普及するのは、これからです。
米国では、生活のかなりの部分でビットコイン決済が進んでおり、日本で言う、SUICAやEDY
なみに使われています。
これは、米国は、州によって法律が違い、州を越えての送金は海外送金と同じ扱いになるので、1000円分使ったら1500円送金手数料がかかってしまったということもあるので、送金手数料がほとんどかからない仮想通貨が普及するのは当然のことでした。
中国では、自国の通貨である人民元自体の価値を中国人が信じていないことから、中国人の間で、仮想通貨による決済が進みました。
もともと仮想通貨の目的は、国家に頼らず、自立して生きる個人を作り出すことです。
自国の通貨が不安定な国では、自国通貨より仮想通貨を所有することを望む人は多いと思います。
南アメリカのランドは、かなり不安定な通貨とされています。
ギリシャが財政危機で、国家が転覆しそうになったころ、近くの小国キプロスでは、国がつぶれそうになって、国民から徴収して銀行破綻を逃れて以来、自国通貨に対する信頼性が薄れたという話もあります。
今後、仮想通貨はある程度の規制はされるとは思いますが、世界的な暗号通貨の流れは止まらないでしょう。
日本では、昨年は仮想通貨での支払いが可能な店が6000店舗ぐらいでした。
その後、2017年4月にビッグカメラが仮想通貨決済を発表し、それに続きソフマップ、コジマ電気、丸井が仮想通貨決済を導入し、その後ヤマダ電機も仮想通貨決済導入を発表しました。
今年は、ほっとペッパーが加盟店全店26万店のすべてでビットコインが使えるようにするという話が出てきました。
これにつられたのか、今度はぐるなびが30万店全店でビットコインで決済できるようにするということを発表してしているので、単純計算で60万店以上で仮想通貨による決算が可能になって来ています。
最早、仮想通貨は投資の対象という前に、商品の購入の一つの手段として、広がりつつあります。この流れは、今後ますます進んでいくことでしょう。
「仮想通貨と聞くと、何となく怪しいかたやめておこう」
「でも、だいぶ仮想通貨で儲かった人もいるし、やってみたいんだけど…」
そんなお悩みに答えます。
まずは、仮想通貨の仕組みを知ることから始めましょう。
仮想通貨の仕組み
仮想通貨とはネット上でやり取りされるデジタル通貨です。仮想通貨の主な特徴は以下の2つ。順番に見ていきましょう。
②価値は需要と供給で決まる
①非中央集権的で管理者がいない
仮想通貨を代表するビットコインは、非中央集権的で管理者がいません。
では、非中央集権的で管理者がいないということは、どういうことなのでしょうか。
私たちが長い間使用している「お金」は、各国々(中央集権)で厳しく管理されていますね。
一方仮想通貨は管理者がいないというのです。
「管理者がいなくて大丈夫なの?」
そう思いますよね。
「でも大丈夫なんです。」
では、なぜ管理者がいないのに仮想通貨が大丈夫なのか理由を説明しますね。
『ブロックチェーン』という新しいデータベースが鍵
最大手ビットコインが使用している新しいデータベース『ブロックチェーン』は、一定期間内に行われた取引のデータを”1つのブロック”の塊にします。また、そのブロックがチェーンのように繋がってはじめて、正式な取引としてブロックチェーンに記録されます。この仕組みより、ひとつひとつの取引を過去にさかのぼって確認することができます。
また、ブロックチェーンは、”誰でも参加でき、書き込んだデータが絶対に消えず、システムが落ちずに動き続けるという特徴があります。攻撃を受けたり障害があったとしても、自己修復する仕組みが備わっています。実際にビットコインは、09年の運用開始以降、1回もシステムダウンしたことがありません。”(プレジデントオンライン2018年2月26日『仮想通貨が作られた、本当の理由』より引用)
ブロックチェーンの将来性が高い
この『ブロックチェーン』のしくみは、仮想通貨だけにとどまらず不動産やダイヤモンド業界などさまざま分野で取り入れられ始めており、今後期待されるデータベースになっています。
ブロックチェーンの問題点
世界中の電力の0.15%がブロックチェーンに消費されているそう。今後あらゆる分野でブロックチェーンが用いられるようになれば、世界中で電力不足が心配になってきますね。
コインチェックの流出はなぜ起きたの?
コインチェックがNEMを盗まれたのは、 マルチシグコントラクトを使っていなかったから。マルチシグコントラクトとは、仮想通貨のためのアクセスの鍵が複数あるという意味。その鍵の管理ができていなかったことで、不正アクセスされてしまったようです。なので仮想通貨全体が危ないというわけではないということになりますね。
非中央集権型と中央集権型の仮想通貨
実は、仮想通貨を構成するブロックチェーンには非中央集権型と中央集権型とがあります。
非中央集権型のブロックチェーンは「パブリック・ブロックチェーン」と呼ばれ、これの代表がビットコインです。
「パブリック・ブロックチェーン」の仮想通貨にはネットワーク上で自由に開発と監視ができるため開発の代表者がいないのです。
よって、供給量の変動などによって価値を変動させることができません。
一方、中央集権型のブロックチェーンは「プライベート・ブロックチェーン」と呼ばれ、リップルがこの代表です。
こちらは、供給量を変化させることにより、価値を変動させることも可能です。
②価値は需要と供給で決まる
仮想通貨は法定通貨(日本なら「円」、アメリカなら「ドル」』)と違い、国による価値の補償がありません。”仮想通貨はあくまで価値があると認めた人・事業者の間で①モノ・サービスの対価として受け渡し、②譲渡、③仮想通貨取引所で法定通貨と交換によって流通する(週間エコノミスト2018年2月6日号より引用)”。
よって、仮想通貨価値は需要と供給のバランスに大きく左右され、悪いニュースがでれば価格が暴落・良いニュースがでれば価格が高騰しやすいのが特徴です。
スピードが勝負なので仮想通貨についてはツイッターなどのSNSで情報収集するのがよいでしょう。
仮想通貨の歴史
仮想通貨の始まりはミステリアス
仮想通貨の発明者は「ナカモトサトシ」といわれている謎の人物です。
実在する人物のようですが、本人が名乗り出ないので詳細は不明です。
日本人の名前ですが、米国人だろうと言われています。
名前も本名ではないかもしれませんが。
そのナカモトサトシなる人物が『Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System』という論文を2008年にネット上に投稿しました。
論文の原文はこちらから見れます。英文です。 SATOSHI NAKAMOTO
日本語訳版はこちらから見れます。SATOSHI NAKAMOTO 論文 日本語版
この論文の内容に多くの研究者やプログラマーが触発され、2009年ビットコインが発行されたのが仮想通貨ビットコインの始まりです。
仮想通貨の種類
加熱する仮想通貨市場。「億り人」なる新語も生まれています。世界には現在1,600種類もの仮想通貨があるといわれています。
※「億り人」とは投資によって1億円以上もの利益を得た人のこと
「ビットコイン」と「アルトコイン」
数ある仮想通貨のうち、ビットコインは時価総額がなんと24兆7018億円で、トヨタの時価総額を上回っています。また、下の表をみてもわかるように2位のイーサリアム以下をぶっちぎっています。よって、別格扱いの「ビットコイン」と、ビットコイン以外の仮想通貨を「アルトコイン」と呼び分けています。
ICO(イニシャル・コイン・オファリング)
2017年位からICO(イニシャル・コイン・オファリング)が世界的に増加している。ICOとは、企業が仮想通貨で資金を調達する方法のことです。
具体的には、資金を集めたいベンチャー企業などが「トークン(電子証票)」を発行し、投資家に購入してもらいます。
トークンは価格が暴落したり、価値がなくなってしまう可能性があることはもちろん、日本ではまだIOCに対する特定の規制はないため、詐欺まがいの行為が多発しているので注意が必要です。
なお、株の世界で、企業が新規に上場し株式を投資家に購入してもらって資金を投入する方法IPO(イニシャル・パブリック・オファリング)と似ていることから、ICOという名前がつけられたようです。
一般的にIPOすると株価が上がり儲かることが多いのでIPO株は人気ですが、仮想通貨のICOはリスクが高いのでご注意ください。
しかし、ICOは、詐欺的なものも多くある一方、爆上げするものが多く含まれているので、ICOの正しい知識を得て、慎重に選べば、例え爆上げしなかったとしても、詐欺的ICOを掴むリスクは少なくなります。
また、詐欺ではなくても結局事業として立ち上がらなかったとか、人気がなくて公開されたらICOの価格以下にコインの価値が下がってしまったということもあります。
チェックするポイントとしては、ICOは企業が新規事業立ち上げのための資金集めのために行うものなので、新規事業が実現性と将来性等から判断すると良いです。
あまり資金が少ないものや、資金を集めて実現する事業自体の将来性に疑問を感じるものはさけておいたほうが良いと思います。
仮想通貨システムとは切り離して、しっかりした事業か、資金集めする企業自体がしっかりしたものか、魅力的な事業であるかどうか、十分な資金計画ができているか等を見る必要があります。
一言で言えばICOにより資金を集めようとする事業の成功の可能性が高いかどうかで判断するということです。
ICOは、事業の資金を集める目的のものが殆どですが、新しい仮想通貨のシステム作りのために募集されるものもあります。
代表的なものがイーサリアムで、イーサリアムはICOで集められた仮想通貨システムの中では、最も成功した例と言えます。
1月にコインチェックで、不正送金がされて、コインが盗み出されてから、仮想通貨全体の価格も下がっていますが、そもそも、ビットコインは、毎年、1,2月には暴落するという感じで、過去に2回も高騰と、暴落を繰り返しています。
今後、仮想通貨自体の高騰は控えめになるかも知れませんが、ICOはまだまだ、公開されたとたんに4,5倍に跳ね上がるものもありますので注目です。
まとめ
今回は、仮想通貨の仕組みについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
仮想通貨と聞くと何となく怪しいからやめておこうと思う人も多いと思いますが、「ブロックチェーン」という新しいデータベースにより意外にしっかりしてるのではと思われたのではないでしょうか。
仮想通貨について知識を増やして、なるべく安全に仮想通貨の取引を始めてみてはいかがでしょうか。
とりあえず、仮想通貨を始めるのでしたら、まずはbitFlyerが、登録も簡単だし使いやすくて良いです。
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